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障がいある子を持つ親にも老いる権利はある①

 



いま障害者の親たちは老いによる心身の衰えを実感し、我が子の生活を支えることに限界を感じ始め、すでに自身が病んだり要介護状態で支えているケースも多い。

子供に障がいがある場合、高齢の親が介護・介助することがあります。老障介護・8050問題などよく耳にしますが、これからますます高齢化が進み障害者家族が増えてくるのが現状です。はたして、社会全体・福祉制度・地域の資源も含めてこの難局を乗り越えていけるのでしょうか。

早く自立させたほうがいいよ」「そろそろ子離れしたら、、、」とよく言われるし、よく聞きます。たしかに、親が元気なうちに施設やGH(グループホーム)などの入所先を決めておくと、障がいのある子の自立度が向上するかもしれないし、親は老いてからの介護・介助の量を減らすことができます。障がいの種類や程度によるが、20代で入所した場合と50代で入所した場合では、20代の方が、何でもしてくる親が側にいなかった分、自分でできる事が多くなる可能性は格段に上がります。

仮に、施設入所が決まったとします。どうでしょうか。最初は非常に心配ですよね。眠れているか?食事は摂れているか?快適に過ごしているか?気になって親の方が不眠で体調を崩しそうです。完璧なサービスを提供する施設が存在したとしても、ある程度の不便さや足りない部分は必ず出てきます。親の介護・介助には到底かないません。

でも本人はどうでしょうか。当然、親元が最高と思う子もいるし、そうじゃないと感じる子もいるでしょう。その不便さを楽しんだり、親以外の複数の介助者たちとのふれあいを心地よいと感じることで自立を促すキッカケになるかもしれません。

やっと入所できたその施設やGHが終の棲家になるのではないとしたら、、、。設備は◎なのにケアが△とか、子供がなじまなかったり、運営会社(法人)が倒産・撤退もあり得る話です。そして、また家に戻ったとしても、一度入所したという事実は本人の自信となり、次の施設を積極的に探すモチベーションになります。入所してみないとわからない部分は必ず出てきます。ある程度の許容範囲を決めておくことも必要ではないでしょうか。100点満点の施設やグループホームは少ないと思います。

一方、障がいある子が、親との同居が一番居心地がよいと感じているようであれば、施設入所する必要もなく、いけるところまで在宅でいいのかなと・・・。しかし、親も老いて子の介護・介助ができなくなり、親本人に介助の手が必要になるときが必ず来ることを頭の片隅に置いといて欲しいです。

~障がいある子を持つ親にも老いる権利はある②に続く~

 

 

 

 

 

 

 

 

 
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